「ねぇねぇ、帝人のって何cm?」



「ぇっと、12cm…だったかな」



「嘘、12cmって小さくない?普通って15cmじゃなかったっけ」



「別に皆が揃って同じって訳じゃないと思うけど…」



「でも珍しいよね」



「まぁね。でもこれ位の長さでも別に困って無いから」



「へぇ〜。ねぇねぇ、ちょっと見せてよ」



「別に良いけど…、はい」



「あー…。確かにこの位の大きさでも良いかもね、コンパクトで見た目も可愛いし」



「でしょ。ぁ、そう言えば正臣のなんてもっと小さかったよ」



「へぇ。何cm?」



「確か10cmだったかな…」



「短っ。それ意味あるのかな」



「まぁ正臣は多分使って無いだろうから」



「あはは、確かにそうだよね」



「ちょーっと待ったぁぁぁぁ!!!!」



「あれ、正臣」



「酷いぞ帝人!!俺のはそんなに小さく無いしそれなりに使ってるぞ!!」



「使用頻度は?」



「それは言えない!!」



「何p?」



「15cmはある!!!!」



「ぇ?でもこの前自慢してたじゃん、"こう言う小さめの文具を持つ事で女子のハートをくすぐるんだよ"って」



「へ?」



「え?」



「ん?」



「…」



「……」



「………」



「…ぇっと……。今って何の話してた?」



「…何のって、定規…だけど……」



「…」



「……」



「………」



「…………今のは忘れろ!!!!」



「へー、正臣のは15cmかぁ」



「やめろ!!下半身に視線を注ぐんじゃない!!やめてくれぇぇ!!!!」



「ぁ、行っちゃった…」



「正臣ってば馬鹿過ぎる…!!」



「いやいや、そんなに笑ったら可哀想だよ」



「そう言う帝人も顔にやついてるよ」



「そんな事無いって」



「いやぁ…、明日から正臣見掛ける度に15cmって声掛けたくなるよね」



「…今正臣にちょっとだけ同情したよ」





-END-